国会の総予算審議―1956年以降の総予算審議の経過(一覧表) 令和2年度総予算審議の経過 

国会の総予算審議
―1956年以降の総予算審議の経過(一覧表)
 令和2年度総予算審議の経過

岸井和
2020.04.24

2020年1月から3月にかけての令和2年度総予算審議が終了したので、国会の予算審議(3)の一覧表、国会の予算審議(付)のグラフに追記したものである。

総予算の審議期間、衆議院予算委員会における審査時間は若干増加しているものの、全体的には近年の傾向どおりに審議は進み、総予算は年度内の成立をみた。10年ぶりに集中審議の時間が20時間以下となったのは特徴的である。

昨年との違いとしては、立憲、国民、社保、社民が統一会派を組み、衆議院の野党の会派構成が大きく変わったことが挙げられよう。審議内容としては、前年から引き続き、桜を見る会、IR事業をめぐる与党議員の逮捕、公選法違反疑惑の2閣僚の辞任、森友学園問題、大学入試試験をめぐる混乱、東京高検検事長の定年延長、関西電力役員の金銭授受問題等、野党側から集中審議を求められるテーマが山積している状況といえた。

しかしながら、中国で発生したコロナウィルスが次第に日本国内でも蔓延するに及び、総予算審議が政局化し、その成立が遅延する事態は世論の支持を得られない状況となった。野党は様々な問題の疑惑追及よりも最終的には総予算の年度内成立を認め、政府のコロナウィルス対策を優先させる方針をとったといえよう。

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